はじめに
今回の記事を担当する「そら」といいます。 通信制高校の3年生で21歳です。
今回は、まるで行われた、デザイン思考ワークショップに
参加してみての感想をまとめてみようと思います。
そもそも、どんなイベントなの?というのが気になるところですが、このイベントは、長岡造形大学から大学院准教授の板垣順平さんと、長岡造形大学の学生さん方が焼津にいらっしゃって、デザイン思考を通したアイディアの表現について教えてくださるというイベントです。
いよいよスタート!
当日、和室に集まる面々。
正直な所、チラシを見ても何をやるのか全くわからず、具体的に何をするのかは全く知らないままワークショップはスタート。
板垣さんからの最初の質問は、要約すると無人島に一つ持っていくなら?というものでした。
しかし、条件文を読んだ上で視点を変えると、手に収まる一つのもの、というのは非常持ち出し袋のようなものでもいいのではないかというアイディアが出てくる。
この、視点を変えるというのが、課題に対して創造的なアプローチをする手段として大事なんだというのが、このワークショップの肝なのです。
固定観念や、暗黙の了解のようなものを取り払って見てみようという考え方。
個人的には、場合に応じて、取り払うべきものと、察するべき所を見分ける能力はそれ以上に大事だとも感じたりで、バランス感覚の乏しい私には少し難しいなぁなどと思いながら、次のステップへ。
フィールドワーク① 商店街に出てみる
大学生の方々とそれぞれペアになり、商店街へ繰り出していきます。
そこで見つけた魅力を具現化して表現しようというのが今回の活動。
見慣れた商店街を、始めて来たペアの方の目を借りて新鮮な気持ちで見てみます。
様々なところを回っての感想は、店が空いていなさすぎること。
ワークショップ当日は、日曜日。
しかし、焼津駅前商店街、日曜定休のお店がかなり多い。
空いている数少ないお店を、解説しながら見て回ります。
そんな中で、我々ペアが最も関心を示したのが、くりさんち。
ハンドメイド雑貨のお店ですが、店主の方にお話を聞くと、商店街の集客への不満が。
若者を集めようという方針の商店街ですが、実はそこには問題がありました。
若者を集めたいという方針に対して、若者がお金を落としにくいお店が多いということなのです。
たとえば、くりさんちは魅力的な雑貨やアクセサリーを扱う一方で、ハンドメイドという側面から金額は上がりがちに。
チェーン店はないため、平均すると学生には苦しい価格設定のお店が多いようにも感じられます。
さらには、飲食店は居酒屋が主体で、呉服店は婦人服のみ。
若者がお金を使える場所が少ないです。
今まで来てくれていた年代の方々を大切に、さらに足繁く通ってもらう。
その中で、ついてきた子供や孫も楽しめるような場所。
そのためには、宣伝が課題だと語っていました。
焼津駅周辺には、公共の掲示板のようなものは無く、若者向けのSNS主体の発信。
大人やご年配の方々が商店街の情報を知れていないという現状があるそうです。
制作タイム① テーマを決める
時間が来て、再び和室に集まり、制作を開始します。
制作には、無地の立方体の紙箱を使用できるとのこと。
以上の話を興味深く思った我々は、人柄や想い、向上心をテーマに制作を進めました。
私は、断面から中が見える作品で、中身を見てほしいという想いを表現。
ペアの方は、階段状の作品で向上心を表現しました。
各々の想いを抱えて制作は進みます。
フィールドワーク② 引いたカードの視点で、商店街を見てみる
それぞれの個性が形をあらわした頃、次の課題へ。
それは、板垣さんが用意してくださったカードを使って、再び商店街を散策するというもの。
カードの中には、視点に関するお題が書いてありました。
私達の最初のお題は、「わがままになる」こと。
商店街に好き勝手な要望を言おうというものでした。
私達が主に求めたものは利便性。
自販機や公衆トイレ、チェーン店やコンビニといった、生活に関わるものを設置してほしいと考えます。
商店街のお店は、魅力的ですが、よく来る場所になれるお店は少ない。
その中に、日常的に通える場所があることは、周囲のお店の集客や活性化に有用だと思ったからです。
二番目のお題は、「共通点と相違点を見つける」こと。
私達が見つけたのは以下のような共通点。
呉服屋さんが婦人服のみ、飲食店は居酒屋が多い、名産のものを使った店が多い、配色に青が多い。
配色に青が多いことに関しては、焼津の魅力と感じる意見もある中、私達は、焼津の魅力を魚と海に絞りすぎているように捉えました。
もちろん、魚や海は焼津の魅力ではありますが、トマトやお茶など、様々な魅力が焼津にはあります。
それをもっとカラフルに表現したいと感じたのが今回の成果でした。
制作タイム② 完成に向けて、ラストスパート!
和室からロビーに制作場所を移した我々は、
新たに見つけた視点を発表しあい、それも踏まえて、それぞれの表現を一つの表現にしていくという最終段階へ。
分担を決めて、時間まで装飾を続けます。
ここはペアを超えて、真剣にディティールを工夫していきます。
最終的にできた、商店街の道。
それは、私達が観察した魅力を表した商店街のもうひとつの姿となりました。
一つの大きな作品を通じて、達成感を感じます。
みんなで記念撮影をして、大成功の中、ワークショップは幕を閉じました。
まとめ
このワークショップ、デザイン思考というものについての詳しい話や
専門的な知識などはほとんどありませんでしたが、理解以上の体感や経験があり、なにより楽しい!
ただ楽しんだだけで特になにも学んでいないような気はしますが、創造的な活動をする際や、アイディアが必要な際に、
一つの経験として思い出せるようなものになっていればいいなと思います。
今後も楽しいことをまるでできるという希望も感じられたので、みなさんも楽しみにしていてください!